特殊清掃のやり方は?自力で行う方法・業者に依頼する際の流れを解説
少子高齢化が進む日本では、老後を一人で過ごすお年寄りが増えています。誰からも看取られずに亡くなる方も増えており、孤独死に直面する機会も珍しくなくなってきています。そこでこの記事では、孤独死に直面した場合にすべきこと、孤独死の現場の特殊清掃のやり方についてご紹介します。
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孤独死を発見したらすべきこと
もし孤独死の現場に遭遇した場合は、速やかに救急車を呼びましょう。意識や呼吸の有無などは救急隊員の方が確認してくれます。また、事件性があると考えられる場合の警察への連絡も行ってくれるので、発見したらまず119番に電話をかけてください。事件性がある場合は現場検証が行われるため、部屋の物に触れたり動かしたりしないよう注意しましょう。
孤独死の現場を自力で清掃する方法
孤独死が起きた現場の特殊清掃を自力で行うには相当な覚悟が必要で、できることにも限界があります。特殊な薬品や機材を使わなければ取り除けない臭いや汚れが染み付いているケースが多いので、死後時間が経っていないケースでなければ難しいということを覚えておきましょう。
準備する物
自力で特殊清掃を行うにあたって準備する物は以下の通りです。
- 防護服
- 厚手の手袋
- マスク、軍手
- 消毒剤(次亜塩素酸など)
- キッチン用洗剤
- ウエスや雑巾(多めに用意する)
- スポンジ
- 懐中電灯
- 厚手のゴミ袋
- 殺虫剤
特殊清掃の手順
特殊清掃を自分で行う場合の手順は以下の通りです。
- 殺虫スプレーで害虫を駆除する
- 消毒剤を噴霧する
- 汚染物を撤去する
- 汚れた床や壁を掃除する
- 洗剤で部屋中を拭き掃除し、再度殺菌消毒剤を噴霧する
特殊清掃業者に依頼する場合
孤独死現場など特殊清掃が必要な現場の清掃は、プロに依頼するのが一般的です。
全体の流れ
警察による現場検証が終了して入室許可が下りたら、特殊清掃業者に見積もりを依頼します。部屋の状況により金額が大きく異なるため、特殊清掃業者は現場確認をして見積もりを出すのが一般的です。業者ごとに料金体系が違うため、一社ではなく複数社に見積もり依頼することをおすすめします。
業者に発注したら日程を調整し、特殊清掃を実施してもらいます。遺品整理が必要な場合は、特殊清掃が終わった後に行うことになります。特殊清掃後に遺品整理も考えている場合は、ワンストップで提供している業者を選ぶのも一つの方法です。遺品整理をして部屋がきれいに片付いたら、部屋の消毒・消臭が行われ、必要に応じて原状回復工事をしたら完了となります。
費用相場
特殊清掃の費用は、部屋数や作業人数、作業内容によってさまざまです。数万円で済むこともあれば、100万円以上かかるケースもあります。部屋の広さ別の大まかな目安は、ワンルームで数万円~30万円程度、1DK〜3LDKで13万円~50万円程度になることが多いようです。
注意点
特殊清掃業者を選ぶ際は、作業内容や見積もり金額を比較・検討した上で決定しましょう。特殊清掃の業務内容はあまり馴染みのないものばかりなので、きちんと精査しないで依頼してしまうとトラブルにもなりかねません。業者選びの際は、特殊清掃の実績が豊富で有資格者が在籍しており、アフターフォローがしっかりしている業者を選びましょう。口コミや評判を調べるのも有効です。
基本的には特殊清掃はプロに依頼した方が良い
特殊清掃が必要な現場は、基本的に自分だけで清掃するのは難しいと考えた方が良いでしょう。遺体は死後数時間から始まると言われており、何日も経過して発見された場合は専門知識を持ったプロによる清掃が必要不可欠です。きちんと実績のある特殊清掃業者数社から見積もりを取ったうえで、できるだけ早急に依頼することをおすすめします。